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新しい建物よりも古い建物に価値がある「イギリス」

イギリス

【イギリス】  首都 ロンドン
 面積 242,510 km²
 通貨 ポンド
 言語 英語
 宗教 キリスト教
 人口 6,514万人(2015年)
 GDP 2.849兆ドル(2015年)
 首相 テリーザ・メイ

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イギリスはなぜ古い家が多いのか

イギリスの家は古いと言われますが、なぜ古い家が多く、新しい家が少ないのでしょうか?イギリスは産業革命で世界に対し頭角を現した頃から建て替えということをあまり行わなかった国です。そのため築100年以上の物件がザラにあります。地震とは縁の無い国ということもあり住宅が倒壊するケースはまずありません。そのためここ数十年で建て替えられた住宅と言えば第1次大戦と第2次大戦で壊された跡地の再開発ぐらいになります。特にテムズ川沿いは発電所や港、そして軍需関連の倉庫や工場が多かったため、戦争時は重点的に爆撃されました。比較的築浅物件が並んでいる場所はテムズ川の周りぐらいと言っても過言ではありません。「古き良き街並み」それがイギリスです。

3つの荘厳な建物が並ぶ観光スポット ペアヘッド3つの荘厳な建物が並ぶ観光スポット ペアヘッド

2004年にユネスコ世界遺産に指定されたアルバードドック2004年にユネスコ世界遺産に指定されたアルバードドック

ビートルズ博物館には世界中の人が年間約30万人訪れます。ビートルズ博物館には世界中の人が年間約30万人訪れます。

コンクリートを嫌い、古いレンガや石造りを好むイギリス人

日本人とは違い、イギリス人は築浅物件を好みません。多くの人々は戦後に建てられたコンクリートの建物が嫌いです。それはレンガや石造りを「良質」と考え、コンクリートはそれ以下であるという考えがあるからです。また1666年のロンドン大火災以降、建物は石もしくはレンガ以外では建ててはいけないという法律に変わったことも大きいです。また古い建物の歴史的価値を重要視し、建物にグレードをつけて外観の変更を一切許さない条例の影響も見過ごすことはできません。

道路も景観を意識した色使い

家だけでなく道路にも景観条例で建物の前面の素材や色を決め、その変更を禁じています。そのためイギリスで見る多くの町並みは、100年前からそうだったかのように、現在も代わりません。そして100年後も変わらないでしょう。多くの日本人はイギリスに旅行すると「イギリスで暮らしてみたい」と思うのはこのあたりにあるのかもしれません。

イギリスのマンション事情

ビッグベンビッグベン

リバプール大学リバプール大学

ロンドン橋ロンドン橋

イギリスの集合住宅(日本で言うマンション)は都市部では1700年代から一般的になりました。 当時は今でいうタウンハウス形式で、1800年以降になると大規模なマンションタイプの住宅が数多く建てられました。 現在でも当時のマンションがそのまま残っています。

イギリスで家を買う

「イギリスで家を買う」ということは中古住宅を買うということになります。イギリスでは中古住宅が新築住宅の10倍近い市場で出回っています。日本は中古住宅よりも新築住宅に人気があるため真逆です。建物の寿命は永遠と考えられているので、マンションが古くなることによる値下がりはおきません。むしろ100年以上のものはピリオッドプロパティ(歴史建築)といわれ、値段が上がります。

リースホールドのマンション事情

イギリスでマンションを購入する場合、建物や土地を所有すると言うことではなく「住む権利」を買うということになります。マンションの土地の部分はフリーホールドではなく、リースホールドです。マンションを売ったり買ったりするということは、この「住む権利」を売り買いしているということです。もちろん地代を払います。それ以外に管理費と修繕積立金、保険などを毎月支払います。ビルが古いため、定期的なメンテナンスが必要なのと、多くの場合ポーターと呼ばれる管理人さんが常駐しているのでコストがかさみます。

景観を気にせず自由に設計する日本、景観を意識し法律で保護するイギリス

日本は「土地建物は自分のものだから外観の形や色を自由に決めていい」と言う考えを持っています。それに比べイギリスは「土地建物は街のもので、住人は次の人に手渡すことを前提として住む間それをメンテナンスしアップグレードしなければならない」という考えを持っています。制約が多かったり、手間暇がかかったり、少し面倒な気もしますが、でもそうやって建物を守り続けているからこそ、経年によって価値が下がらず、逆にいいメンテナンスを行えば、値段が格段に上がるのが英国のマンションなのです。変な話、新築よりも管理の行き届いた古いマンションの単価がいいのも普通のことなのです。

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