当社編集部が世界中からピックアップ! 世界の注目ディベロッパー 第1回
「モンコングループ」from モンゴル
MONGOLIAN CONSTRUCTION GROUP
世界中から今注目のディベロッパーを取り上げるこのシリーズ第一回目は、モンゴルの首都ウランバートルに拠点を構えるモンコングループ(MONGOLIAN CONSTRUCTION GROUP)を取り上げます。
モンゴルでも有数の建設総合グループ「モンコングループ」
モンコングループは2006年に設立された前身の建築設計を担うEGE LLCを皮切りに、成長がめざましいモンゴル経済と共に着々と建設関連分野に事業範囲を拡大してきました。グループ各社の業態と事業を結集させた建設総合グループMONCON Groupを2010年に設立するまでに急成長を遂げました。同社は現在も総合ディベロッパーとして事業拡大を続けており、モンゴルの旺盛な経済発展を背景に、公共企業からマンション建設まで、モンゴルの首都ウランバートルを中心に多数のプロジェクトが進行中です。
手がつけられていない大自然と相撲をイメージされる方も多いモンゴルですが、今回はオウチーノのスタッフが実際に現地を訪ねました。同社の様子と最新の大規模マンションプロジェクト「MANDALA TOWN」について詳しくご紹介していきます。
▲モンコングループはオフィスデザイン、スポーツ施設の建築デザイン、ゲル地区再開発プロジェクトを手掛けている実績のある企業です。
【ディベロッパーの会社概要】
モンコングループの実績
▲2013年 オフィスビルの建築デザイン
▲2014年 遊園地のスポーツ施設の建築デザイン
▲2015年 ゲル地区再開発プロジェクトの建築デザイン
▲2013年~2014年 発注者:SAMSUNG & MCS Group シャングリ・ラ ホテルの第2期建築工事業務
▲2014年~2015年 発注者:米国陸軍 FIVE HILLS米軍トレーニングセンター
モンコングループは、開発計画から実際の設計・施工まで、開発全体を一貫して手がけるグループ企業の強みを活かし、民間事業から公共事業まで、高い信頼が求められる案件を次々に手がけています。生徒数約1000人規模の中学校校舎をはじめ、、大規模マンションプロジェクト、米軍訓練施設、複合スポーツ施設や文化センター、オフィスビル、砕石プラント、橋梁など、納期や品質について一段と高いレベルが要求される案件を手がけた実績が多数あります。
ここ数年、モンゴルの急激な経済成長に伴い、国が住環境の改善をテーマとして掲げる中、MONCON Groupはこれまでの経験と実績を軸にマンション建設に注力しています。
急激な経済成長を反映して悪化する、首都ウランバートルの住宅事情
▲モンゴル周辺の国
▲急激な成長をとげるウランバートル
▲昼のウランバートル中心部
▲夜のウランバートル中心部
モンゴル全体の人口は約300万人(2015年)に対し、首都ウランバートル市の人口が約137万人(2013年)と、国全体の人口の約45%が首都に集中しており、、人口増加は留まることをしりません。
近年の急激な人口増加の主な原因は、元来遊牧民であった人々が都市部での労働力として、ウランバートルの旧市街の北側を取り巻くように住み着いていることがあげられます。主に遊牧民のゲルと呼ばれるテント型の住居で構成される「ゲル地区」と呼ばれるウランバートル市の郊外や北側に位置するエリアは、インフラが未整備のために衛生状態が悪い上に、冬季に石炭ストーブが広く使われることから、煤煙による市内の大気汚染が大きな問題となっています。
市北部に集中するゲル地区の大気汚染の影響で、市の南側と北側との間に不動産価値に大きな格差が現れ始めるなど、深刻な問題となりつつあります。 ウランバートル市とモンゴル政府は、ゲル地区のインフラと住環境の整備を行うために「ゲル地区再開発プロジェクト」を立ち上げるなど、急ピッチで市内の住環境改善を進めています※。
※同プロジェクトでは、モンゴル国内から募った約800社の開発業者のなかから約20社のディベロッパーをこの大規模プロジェクトの請負業者として選定。モンコングループは今回、その中の1社として、選定されています。
モンコン建設が手掛ける今回の新築物件 人気の街 MANDALA TOWN
ウランバートル市内における不動産価値は、中心部への距離や、商業施設や公共施設である公園、学校や幼稚園などの文教施設への近さなどの立地の要素に加えて、上下水道、そして地域暖房施設などのインフラ設備の敷設状況によって決まります。また、近年では上記の大気汚染の影響もあり、南高北低の傾向があります。
2016年4月現在、セミナーにて紹介中のMANDALA TOWNは、ウランバートル市最大の国立公園に隣接していながら、市中心部へも約2.5kmと近く、かつ大気汚染の影響が少ないウランバートル市内の南側エリアに位置しています。想定される居住者は、現在ウランバートルの旧市街に住む中流層や、モンゴル在住の外国人などに設定しており、安全で快適な住環境は、投資物件としても魅力のある物件といえます。
※年12%の利回り保証には、モンコン建設が指定する条件がございます。詳細はセミナーにてご確認ください。
▲MANDALA TOWNはウランバートル市の人気エリアに2.3ヘクタールの土地面積を含む場所に建設されている。周辺環境としては、きれいな空気、自然豊富な国立公園に隣接し、安心・安全な場所になっており、居住環境として最適。
▲MANDALA TOWNは子供の遊び場、噴水、セントラルヒーティング設備を備えた駐車場、サービスセンター、インフラを完備しており、全14ブロック690世帯の大型マンションプロジェクトになる。
▲防犯カメラを完備し、セントラルヒーティング設備を備えた駐車場を計画。また、個別倉庫の所有も可能。隣接するすべての幹線道路と接続しているため、車の出し入れは簡単。
▲全面積の30%以上に自然を連想させるさまざまな樹木、低木、芝生、花壇を合わせた緑地部を計画している。
▲MANDALA TOWN住民のために、1階部分にスーパーマーケット、サービスセンター、ショッピングモールを含む多くの商業施設を計画。
【プロジェクト概要】
当社スタッフが見た!現地取材レポート
過去に公立小学校建設や軍事施設の建設を携わっていること、また今後ゲル地区再開発プロジェクトを請け負っている点で、モンゴル政府から信頼されている企業であると感じました。またグループ会社が各社の専門分野の力を合わせ設計~建設までを一貫して行っており、建設遅延がこれまでない点からも、同社の技術力の高さが感じられました。
取材をすすめる中で、モンコン建設代表のバットバイヤルさんから現在のモンゴル国が抱えている問題や、マーケットの状況を踏まえつつ、今後の展望についてお話を伺う機会を得ることができました。モンゴルの現状や社会に対する問題意識の高さや、これからの事業展開に積極的かつ前向きな姿勢が非常に印象的でした。同社の今後の成長が楽しみです。
▲モンコングループ会長 ダルハンバートルさん(右)と、モンコングループ財務責任者 バットホヤグさん(左)オウチーノスタッフの両角(中央)
▲モンコン建設の社長室にて代表のバットバイヤルさん(右)。デスクにはチンギスハーン像がありました。
▲モンコン建設本社の受付ルーム。販売中物件のポスターや模型がありました。
▲モンコングループが入居するUNION BUILDING。14階のフロア半分が同社のオフィス。
▲モンコン建設施工のレジデンス「ポリスタウン」
▲モンコン建設施工のレジデンス「コンフォートアパートメント」
▲「コンフォートアパートメント」とその1階に入居するスーパーマーケットもグループ会社が運営
▲ウランバートルで最も値段が高いと言われるマンション。
▲ウランバートルの駐車場。車がもっともポピュラーな移動手段のため、渋滞が各所で発生しています。
▲ウランバートル郊外、車で約30分の原野。夏には一面草原になります。
▲ウランバートル市内南部の「太陽の丘」といわれる高級エリア。建設ラッシュの真っ只中です。
▲ウランバートル郊外に広がるゲル地区。ここで使われる暖房のための石炭が、大気汚染の原因となっています。
▲ウランバートルの中心地、チンギスハーン広場。右奥がチンギスハーン像